運動が楽しくない...。そんな時は、音楽を取り入れてみよう!
こんにちは、ゆみのハートクリニック渋谷の理学療法士・迫内です。
2月とは思えないような暖かい日が続いていますね! しかしまた明日から気温はグッと下がるようです。体調崩されないよう、くれぐれもお気をつけください。
私事ではありますが、昨年アキレス腱を断裂し、しばらくの間お休みをいただいておりました。
私自身、リハビリでの通院だけでなく自主練習も取り組んでいましたが、一人で黙々と運動するのが途中で苦痛になり...。音楽を聴くことで気分を紛らわしたり、好きな曲でノリノリになり、やる気を高めたりしていました(笑)。
皆さんも、イヤホンを聴きながら歩いている時に、好きな曲が流れ始めるとつい足取りが軽くなる...といった経験はありませんか?
実は、様々な研究から、音楽を聴きながら運動を行うことで疲労感の軽減に繋がるという結果が出ており、長時間の運動にも有用であるという結果も出ております。
音楽にはリラックス効果があると言われていますが、運動しながら聴く音楽は活力を与え、継続しやすくする効果もあります。好きな曲ほど、より良いようです。
また、高齢者が運動を継続するためには「楽しい」と思える運動を行うことが必要であり、音楽は初めて運動に取り組む際に「楽しい」と思える要素の一つであることも明らかとなっています。
音楽は老若男女問わず「楽しい」と思える要素ではないでしょうか。
運動に音楽を取り入れる場合、楽曲によって、得られる運動強度が変わることが明らかにされています。
例えば、歩行速度を音楽の「テンポ」に置き換えると、一般成人で90-120bpmと言われています。選曲の際も、自分の歩行リズムと同じようなテンポの曲を選ぶと歩きやすく感じるといわれています。
音楽を聴きながら歩くのが不安な時は、座って音楽を聴きながら、リズムに合わせて足踏みすることから取り組んでみるのはいかがでしょうか。
以下、90-120bpmの曲をご紹介します。
<参考> Tunebat Key & BPM Database and Music Finder : https://tunebat.com/より
中島みゆき『ファイト!』(115bpm)
スピッツ『空も飛べるはず』(115bpm)
ゆず『夏色』(120bpm)
藤山一郎『青い山脈』(107bpm)
石原裕次郎『東京ラプソディ』(120bpm)
日本語だと歌詞が気になる、、、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ちなみに筆者が好きで歩きやすい曲はこちらです。
Helloween『Power』(110bpm)
ぜひ好きな音楽とともに、楽しく運動に取り組む時間を作ってみてくださいね!
訪問リハビリテーション部 理学療法士 迫内
<参考文献>
Hayakawa, Y., Miki, H., Takada, K., and Tanaka, K. Effects of music on mood during bench stepping exercise. Perceptual and Motor Skills. 2000, 90: 307-314p.
Boutcher, S. H. and Trenske, M. The Effects of Sensory Deprivation and Music on Perceived Exertion and Affect During Exercise. Journal of Sport and Exercise Psychology. 1990, 12: 167-176p.
新貝和也, 千住秀明. 運動中の音楽が呼吸困難感と下肢疲労感に与える影響. 理学療法学26(3). 2011, 353-357p.
園畠安澄, 宮谷真人, 尾形明子. 内的テンポと外的テンポの不一致が歩行と感情に及ぼす影響. 広島大学心理学研究.2014, 第14号: 129-139p.