在宅療養支援室便りVol.2 社会福祉士?ソーシャルワーカー?
医療や介護が身近な方へ、ソーシャルワーカーの目線をお届けします。
" 社会福祉士 " と " ソーシャルワーカー "
言葉は聞いたことはあるがよくわからない、そもそも聞いたことがない、という方が多いのではないでしょうか。そして、この2つの言葉だけでは、何をする人なのか?どう違うのか?とイメージもつきにくいのではないでしょうか。ここでは、これらの言葉を初めて聞く、もしくは、何かをきっかけに関わることになった方へ、私自身の経験を基にご説明させていただきます。
"社会福祉士"は国家資格の名称です。一方で、"ソーシャルワーカー"は、各職場での職種、職業名の呼称として使われています。そのため、職場によっては、業務の内容は同様でも「相談員」という呼び方・呼ばれ方をすることもあります。
いずれの場合でも、困ったときの相談窓口、という役割は変わりませんので、安心してまずはお声掛けをいただければと思います。
では、ソーシャルワーカーとは、どのようなことをする職種なのでしょうか。
ソーシャル、つまり社会という言葉はいち個人のことから、その人を取り巻く生活環境やコミュニティをさすことになります。その社会に様々な方法で働きかける人、それがソーシャルワーカーではないかと私は考えています。
そして、働きかけにあたって、どの分野、視点から関わっているかによって、同じソーシャルワーカーでも呼ばれ方が異なることになります。その一つが、医療分野で活躍する通称メディカルソーシャルワーカー(Medical Social Worker、略してMSW)になります。病気で体調を崩し、病院にかかると、医師や看護師など様々な人との関わりや、医療保険・介護保険などの制度利用などが始まり、その人自身を中心とした新しい一つの社会が生まれます。
その中で、自分はこれからどのように生きていきたいのか、どのような生活を送りたいのかという希望をふまえ、そのために何が必要か・どういう方法があるのかを一緒に考えていくこと。
言葉では簡単ですが、なかなか難しいことです。そのお手伝いをさせていただくのが私たちソーシャルワーカーの役割といえるのではないでしょうか。
在宅療養支援室 ソーシャルワーカー
西嶋大悟