コロナ禍における訪問リハビリテーション部の取り組み
新型コロナウイルスの感染拡大は、私達の生活を一変させました。新しい生活様式が求められる中、いかにその人らしく生活していくか、活動していくかが今後とても大切になると思われます。活動機会や人とのつながり、社会的役割の創出など、我々専門職がサポートできる部分は数多くあると思いますが、今回は、コロナ禍当初より取り組んできたことを紹介いたします。
①自主トレ用紙の作成
外出機会の減少に伴い、活動機会が減っている高齢者の方が増え、老年医学会からも「このコロナ禍に伴う生活不活動に気を付けましょう!」とのメッセージが出されました。
これを受けて、訪問リハビリテーション(以下、訪問リハ)を行っていない在宅診療患者さんの運動の一助となるように、「臥位編」「座位編」「立位編」「呼吸編」「嚥下編」とシリーズに分けて自主トレ用紙を作成して配布しました。
②腹式呼吸練習方法の動画作成
自律神経、免疫力、リラックスをキーワードに、腹式呼吸の練習動画を作成しました。桜舞う中、爽やかな映像?になっています。ご自宅で出来る、ゆっくりとした腹式呼吸の練習方法を紹介しています。また、動画が見られない方に対して、パンフレットも作成しました。
※動画はこちらからご覧いただけます。https://youtu.be/igO4C5eUfi8
③遠隔運動指導
ご自宅とクリニックをWEBでつなぎ、画面上で運動などを指導しています。直接触れられない環境下でも、運動だけでなく、体調確認、様々な相談など、出来ること沢山あります。また、運動の様子を録画してお渡しすることで、ご自身の様子を画面で確認できますし、「あれ、この運動はどうするんだ?」といった際の確認に使用できるといったメリットもあります。今後、訪問リハの補助的な活用も検討中です。
世界の激変を感じたこの時期に改めて感じた変わらないこと。それは、人は人と関わってこそ、その人らしくいられるのだということ。直接会ったり大勢で集まったりできる機会は減るかもしれませんが、住まいやインターネットがその受け皿になりうることが改めて認識されました。
今後、人と人とがつながる場を作ることにも取り組んでいきたいと思います。患者さんや地域に対して、どんな状況においても何かできることはないか?という気持ちで、これからも取り組んで参ります。
訪問リハビリテーション部
古田哲朗