在宅療養支援室便りvol.8『テレワークを経験して』
医療や介護が身近な方へ、ソーシャルワーカーの目線をお届けします。
5月25日に全国的に緊急事態宣言が解除され、6月19日には都道府県をまたいだ移動が解禁となりましたが、まだまだ予断を許さない状況が続いています。この数カ月、ソーシャルワーカーが所属する在宅療養支援室でも3月より試験的にテレワークを導入しました。およそ4か月間行ってみての感想は、「勝手が違うところはあるけども、できることもある」というものです。業務の特性上、完全にテレワークに移行することは難しいため、まずはオフィスに出勤するスタッフと、テレワークをするメンバーで分かれ、自宅でもできることは何か、出勤しなければできないことは何か、便利なツールはあるのか、など今一度自分たちが行っている業務とその方法を見直しました。病院の退院調整看護師やソーシャルワーカー、地域のケアマネジャーとはこれまでと同様に電話やメールのほか、ZOOMなどのオンライン会議を導入して対応していきました。また、やむを得ず患者さん宅へ訪問する場合や、訪問診療への同行時には、ソーシャルワーカーもマスクの着用・手指消毒・ソーシャルディスタンスの確保・短時間での対応など、感染予防に努めました。
ソーシャルワーカーの業務の中で、最もイメージするのはやはり顔を合わせての"面談"ではないでしょうか。患者さんやそのご家族、そして関係者の方々と顔を合わせてお話をうかがい、その思いを聞くこと。当然、そのような場面は「密」が避けられない状況です。
これまで当たり前のように行っていたことが自由に行えなくなったからこそ、「直接対面して顔をみながら、その場の雰囲気やその人の感情の動きなどが共有できる場というのは非常に貴重な機会である」ということ、そしてそれが、我々が大切にしている「つながる、つなげること」の第一歩となっていくことを強く感じるようになりました。
出勤とテレワーク、双方の良いところを上手に取り込み、より皆様が安心して生活ができるサポートが行えるようにしていきたいと思います。
在宅療養支援室 ソーシャルワーカー
西嶋/鈴木